Schönherr Weaving Cloth
( ションヘル ウィービング クロス)
スローなものづくりのヴィンテージ織機であるションヘル式織機に注目しました。
ションヘルとはドイツの機械(織機)メーカー名 Schönherr GmbHです。
数少ないこのヴィンテージな織機で織りあげられた生地を、しっかりと生産背景含めて伝えていきます。
ションヘル式の織物工場へ訪問
織物工場に近づくと、あの独特な音が聞こえてきます。
『がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!・・・・』
機械仕掛けの心地よいリズムの音です。
工場では、戦後日本のモノ作りをささえてきた生地職人である夫妻が出迎えてくれました。工場の中に入ると、アンティークな風合いのある大きな機械がいそがしく動いています。一定の動きをくりかえしくりかえし続け、この機械仕掛けの動作は誰もが見とれてしまいます。これらの機械は、毎日毎日動き続けて60年を超えるものもあります。『がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!・・・・』毎日毎日、生地を織り続けています。
機械には数種類の色の糸が1本1本ぎっしりと美しく配列されています。
その数8,000本ちかく・・・。1本1本の糸が集まり、横糸が入ることで生地が織りあがります。確実にひと目ひと目ずつしっかりとゆっくりと織り上げられていきます。『がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!がっちゃんこ!・・・・』織りあがった生地は、糸に無理なストレスを掛けず柔らかく織られ、織り組織も綺麗にすっきりと出ているように思います。
ヴィンテージな織機で、ヴィンテージなつくりで、柔らかく織り上げられます。これらの生地は、尾州の逸品といえます。
ションヘルクロスの魅力
ションヘルクロスは、ヴィンテージな織機で、柔らかく織り上げられた生地
1.低速のションヘル式織機は、高速織機には出せない味のある魅力的な生地を織ります!
・低速回転で織り上げられため、縦糸(経糸)にかかるテンションが非常に弱く、柔らかく織りあがります。そのため風合が良い(フィニッシュで風合が出しやすい)とされています(高速織機はきついテンションで織り上げます)
・テンションが弱い為、機械が繊維を傷めることが少なく優しく織り上げます
・横糸(緯糸)を打ち込む際にシャトルが通過出来るよう縦糸(経糸)を大きく開口させます。そのため織り組織が明確に出て綺麗な目風が生まれると言われます。
2.ションヘル式織機は希少性が非常に高い存在に!
・非常にスピードが遅く、生産効率が悪い為、どんどん姿を消しています
・織機自体生産されておらず、メンテナンスすることが困難な代物
・遅いスピードで織るが故にじっくりと手間を掛けて大事に織り上げます
3.低速織機で織られる生地の魅力が見直されています!
・生産効率やコスト削減の追求で高速織機が当たり前の時代に、今なお低速織機であるションヘル式織機で織り続けているこだわり
・低速織機で織り上がったヴィンテージな生産背景
・スローライフといった生活様式にあった生産背景
※エアジェットタイプなど高速織機で一日に3反(約150m)織ることが出来るのに対し、ションヘル式織機は1反(約50m)織るのに3日もかかります
ISHIDAEI ORIGINAL BRAND
Schönherr Weaving Cloth
『Schönherr Weaving Cloth』は、今でも現存する明治大正~昭和初期に主流で使われてきた低速織機『ションヘル式織機』を使用して、ゆっくり織られた生地です。このヴィンテージな織機は、非常に扱いが難しく手間と時間がかかる一方、織る時に1本1本の糸にかかるテンションが優しく、柔らかい風合いの生地に仕上がります。
またフィニッシュ(整理加工)によって、現代のスーツ事情に必要な落ち着いた光沢感とストレッチ感を兼ね備え、上品な風合いがあります。こちらの生地は、『イギリス・ハダースフィールド』『イタリア・ビエラ』と並び「世界三大毛織物産地」の一つ『尾州』(愛知県一宮市)で生産されています。
尾州産/ヴィンテージ織機で織られたスローファブリックの世界観を楽しんでください。
Wool100% / 光沢加工 / 尾州産 / 生地幅150cm / 20色程度
Original Bunch 『AUTHENTIC』掲載中